ロータス通信

ロータス通信詳細

NO.246

2011-10-10

新年度留学生が来日しました
理事長 石渡 博明
 

 8月26日の座・スーパーマーケットさん企画による「亀淵友香&
VOJAゴスペル・コンサート?祈り?」、9月25日のトケ・トスカーナさんの「イタリアの歌・日本の歌」コンサートと、援護協会を支援してくださる二つの催しの成功を受けた形で、10月2日、マレーシアからフザイファさん(30歳、男性)、10月3日、ミャンマーからカウンテットさん(25歳、男性)と、二人の新年度IAVI留学生が来日されました。
 現在、お二人は、来年4月からの盲学校での本格的な三療の勉強へ向けて、慣れない日本の生活への適応訓練も含めて、舟橋会館に泊り込んで、日本語・日本点字・歩行訓練など、6ヶ月の事前研修に熱心に取り組んでいます。尚、今期の寮母さんは、生方ときゑさん、工藤
まさ子さん、篠田明子さんの三名の方々で、食事のお世話を中心に、留学生の日々の生活のお世話をしてくださっています。
(入国介助の報告記および本人たちの自己紹介文は、次号に掲載させていただきます。)

 ところで援護協会では、現在、ホームページのリニューアルへ向けて作業を進めています。12月中には、新しいホームページを皆様方にお見せできる予定でいますので、楽しみにお待ちください。
尚、ホームページがリニューアルされた際には、そちらでも紹介させていただきますが、去る5月の理事・評議員会で選出されました、援護協会の新役員(理事・監事・評議員・顧問)について、遅ればせで恐縮ですが、本誌3ページでご紹介させていただきましたので、ご参照ください。
力不足の陣容かもしれませんが、発展途上国の視覚障害留学生のために、向こう2年間、精一杯頑張っていきますので、ご支援のほどを改めてよろしくお願いいたします。

また、タイミングの関係で新年度留学生の歓迎交流会については、ご案内できませんでしたが、9ページにありますように、2012年の新年会の会場と日程が決まりましたので、ご紹介させていただきます。新年度留学生の二人、フザイファさん、カウンテットさんを始め、盲学校在学中の留学生も全員参加予定ですので、ふるってご参加くださいますよう、この場をお借りしてお願い申し上げます。
尚、前号では昨年度にご寄付くださった皆様方のお名前を紹介させていただきましたが、スペースの関係で、法人会員ならびに団体の皆様方のお名前を掲載することができませんでした。お詫び申し上げますとともに、4ページでご紹介させていただきましたので、ご理解とご寛恕の程を、よろしくお願い申し上げます。
≪援護協会役員一覧≫    (2011年7月11日現在)

理事9名(評議員を兼任)
足立謙:筑波大学附属視覚特別支援学校教員
新井愛一郎:元港年金事務所職員
石渡博明:元海外技術者研修協会職員
大谷正子:板橋区ガイドヘルパー
大橋由昌:朝日新聞社ヘルスキーパー
高橋秀治:ぶどうの木ロゴス点字図書館理事長
藤井亮輔:筑波技術大学准教授
舟橋朋子:株式会社アレックス代表取締役
前島富子:NPO法人アジアの障害者活動を支援する会代表
監事2名
大橋克己:大橋会計事務所所長
中原章雄:東京簡易裁判所民事調停委員
評議員10名
安達雅子:板橋区ガイドヘルパー
岸 栄子:元日本点字図書館朗読ボランティア
鈴木文子:視覚障害者家庭生活研究会を支援する会代表
須之内震治:水戸録音福祉研究所所長
崔 錫允:日本キリスト教団牧師
田畑美智子:日本盲人会連合国際委員
乗松利幸:埼玉県立特別支援学校塙保己一学園教員
福山 博:社会福祉法人東京ヘレンケラー協会点字出版所所長
村瀬道雄:光友会障がい者福祉センター所長
山添和夫:ぶどうの木ロゴス点字図書館職員
顧問1名
田中徹二:社会福祉法人日本点字図書館理事長


★ご寄付くださった法人・団体の皆様へ
心から感謝申し上げます!★

『ロータス通信』前号ではスペースの関係で掲載できませんでした
22年度にご寄付下さった、法人会員および団体の皆様のお名前を以下に、掲載させていただきます。本当にありがとうございました。今後とも引き続きご支援のほどをよろしくお願い申し上げます。
尼崎市視力障害者福祉協会   株式会社アレックス
幼きイエス会田園調布修道院  株式会社高知システム開発
座・スーパーマーケット    東京家政学院大学光塩会東京支部
トケ・トスカーナ          (アイウエオ順、敬称略)                      


<帰国留学生の今>


私たち、元気で頑張っていますよ!
?ケニアの元留学生、フィリゴナさん、ジェンガさん、
パペチュアさんについての近況報告?

『ロータス通信』前号でご紹介しましたように、去る7月7日ちょうど七夕の晩に、ケニアの元留学生フィリゴナさんが、NHKテレビBS1の番組『地球アゴラ』に出演、元気で頑張っている様子を伝えてくれました。
また、フィリゴナさんは「亀淵友香&VOJAチャリティコンサート」にもメッセージを寄せてくれました。せっかくの機会ですので、皆様方にもこの場をお借りして、以下にご紹介させていただきます。

「みなさん、こんにちは。私はケニアのフィリゴナです。1996年2月に日本へ行って、96年4月から99年3月まで、平塚盲学校で、鍼・灸やあんま、マッサージ、指圧を勉強しました。今では、仕事として指圧をやっており、指圧をすることによって生活ができています。日本語も色々な面で役立っています。例えば、仕事中、日本人のお客さんには殆ど日本語で話しています。
会員の皆さんの支援のお陰で、私のように経済的に自立できた盲留学生がたくさんいると思いますので、支援をすることはとても大事だと思います。
不況の中で大変だと思いますが、余裕があれば、ご支援をお願いいたします。支援することによって、神様から沢山の祝福がありますよ
うに、祈っています。 
                 どうぞお元気で。さようなら。」

尚、以前ケニアにお住まいで、IAVIの元留学生、フィリゴナさん、ジェンガさん、パペチュアさんともお付き合いのあった会員のお一人、戸倉由紀枝さんが3人の近況について原稿をお寄せくださっていますので、以下にご紹介させていただきます。

「これまでIAVIは、ケニアからフィリゴナさん、ジェンガさん、パペチュアさんの3名の留学生を受け入れてきました。3名は帰国後、経済的自立を果たし社会で活躍しています。

 フィリゴナさんは、1996年から1999年まで神奈川県立平塚盲学校で勉強しました。99年に、アジア以外の外国人としては初めてあん摩・マッサージ指圧・鍼灸師の国家試験に合格しました。246-1.JPG
帰国後、フィリゴナさんはあん摩・指圧師をケニアに紹介することから始めました。当時の在ケニア日本大使、ナイロビ在住の多くの日本人の協力により、ケニアであん摩・指圧を紹介する機会を持つことができました。
その後、彼女自身の努力と頑張りで、日本人だけでなく、欧米人、ケニア人にもあん摩・指圧が知られるようになりました。
現在は、週に一度ホテルで働き、それ以外の日は、出張サービスや視覚障害者のNPOの一室を借りて、あん摩・指圧をしています。あん摩・指圧で得た収入で、弟さんや甥子さんの学費援助もしています。

 ジェンガさんは、1997年から1999年まで栃木県立盲学校に在籍しました。体調不良のため、卒業前に帰国することになり、あん摩・指圧の技術は習得できませんでした。しかし、好奇心旺盛で何事に対しても勉強熱心だったジェンガさんは、盲人用の音声パソコンの操作方法を習得しました。
246-2.JPG現在は、United Disable Person of Kenya というケニアの障害者のためのNPOで働いています。障害者の地位向上のための政策提言など様々な活動をし、文書作成も得意のパソコンでジェンガさん自身が行っています。
ジェンガさんはケニアの視覚障害者のために点字図書をたくさん作りたいという夢を持っており、現在はノーベル平和賞を受賞したケニア人ワンガリ・マータイ女史の「Unbowed」(へこたれない)を点字翻訳しています。2006年に結婚し、四歳の男の子のお父さんでもあります。

パペチュアさんは、2001年から2005年まで福井県立盲学校と京都府立盲学校で勉強し、あん摩・マッサージ指圧・鍼灸師の国家資格を取得しました。
246-3.JPG帰国後は、ナイロビ郊外のカサラニという町でアパートを借り、地元のケニア人を対象に治療院を開きました。「ある時払い」や「払えるだけでいいですよ」と代金を患者の経済状況に合わせ、また、近所の施設で脳性麻痺の子どもたちに毎週、あん摩・指圧をしていました。
地域の人たちのために献身的にあん摩・指圧を行うパペチュアさんのことは、口コミでケニア人に広がり、常連客が増え、治療院の運営は順調でした。
しかし、食生活の観点からも患者を診たいと、去年ケニヤッタ国立大学に入学し、現在、栄養学を学んでいます。大学の学費は奨学金で賄い、授業に支障のない範囲であん摩・指圧の仕事をしています。

ケニアでは日本とは比較にならないほど、視覚障害者への差別があります。失業者の多いケニアでは、視覚障害者が高校や大学を卒業しても、職を得ることはとても難しい状況で、家族に頼って生活するか、物乞いをせざるを得ない場合もあります。地方やスラムでは、視覚障害者は呪われた子と信じている親もいて、捨てられたり、家から出してもらえず家畜のように扱われるという悲惨なケースもあります。
「視覚障害者は社会の一員であり、社会貢献もできることを多くの人に知ってもらいたい」と、フィリゴナさんとパペチュアさんは他の視覚障害者のあん摩・指圧師と一緒に、さまざまなボランティア活動を行っています。これまで、ケニアの女子ナショナルバレーボールチームやナイロビマラソンのランナーへボランティアであんま・指圧を行いました。

ケニアでも、IAVIで得られたようなチャンスがあれば、フィリゴナさん、ジェンガさん、パペチュアさんのように視覚障害者も経済的に自立をし、社会で活躍することができるのです。
ケニアの視覚障害者にとって、あん摩・指圧は人生をがらりと変えることができる希望と言えるでしょう。
   (写真・文 戸倉由紀枝)


◎お知らせ◎

国際視覚障害者援護協会(IAVI)企画:連続講演会 第1期・第3回 
 日本とアジアの視覚障害者事情
「点字データとインターネット配信」

講師:田中徹二 (日本点字図書館理事長、IAVI顧問)
日時:2011年11月12日(土)13:30?15:30
場所:国際視覚障害者援護協会「舟橋記念会館」3F多目的室
   (板橋区蓮沼町20?18
都営地下鉄三田線「本蓮沼」駅A1出口下車 徒歩3分)
定員:30名(定員になり次第締め切ります/お申し込みはお電話
またはe-mailにてお願いします)
会費:無料
電話:03?5392?4002
e-mail:h7622icb@iris.ocn.ne.jp
主催:社会福祉法人 国際視覚障害者援護協会
後援:社会福祉法人 板橋区社会福祉協議会

<新年会のお知らせ>
2012年のスタートです。留学生の皆さんと楽しい一時を過ごしてみませんか。新留学生も多くの皆様とお話できるのを楽しみにしています。少し早いですが、何かとお忙しい時期ですので、今から予定に入れておいてください。
お申し込みは12月20日までに、当協会にお願いします。
(なお、会場の関係で50名様までとさせていただきます。)

日時:2012年1月7日(土)12時から14時30分まで
場所:泰平飯店 豊島区巣鴨2?1?2太平味のビル5F
(JR山手線・都営三田線巣鴨駅下車徒歩1分)
会費:5000円

=編集後記=
ケニアからの報告、大変うれしい内容でした。「本当に支援してきてよかった」と言う思いです。卒業生の皆さんは元気で活躍されていますね。それに応えて私達も頑張らないといけませんね。マレーシアとミャンマーから留学生と共に日本に戻ってきたら、キンモクセイのかおりで東京は包まれていました。一番気持ちの良い季節ですが、南の国の新留学生には少し冷たい風だと思います。しかし、なにより多くの皆様のご支援が彼らを温かく包んでくれることと思います。彼らの紹介や会館での生活風景は次号とさせていただきます。どうか楽しみにお待ちください。           (あらい)

= 業務日誌 =
8月 2日 板橋福祉の街をつくろう会納涼会に出席。
8月11日 MATAニャックアン按摩訓練教室、佐々木憲作さん来訪。
8月12日 理事長、インドネシア社会省訪問。
8月13日 理事長、バンドン盲学校訪問。
8月15日?19日 IAVI事務所、夏休み。
8月16日 理事長、ホーチミン市グエン・ディン・チュー盲学校ほか訪問。
8月17日 理事長、ホーチミン市盲人協会ほか訪問。
8月18日 理事長、キークアン?寺(福祉教育施設)訪問。
8月19日 理事長、ラオス盲人協会ほか訪問。
8月25日 NHK第一「ラジオ朝一番」でニャさんについて放送。
      お互いさまネットワーク納凉会に参加。
8月26日 亀淵友香&VOJAチャリティコンサートに参加。
8月29日 板橋区同行援護説明会に出席。
9月 1日 もっと優しい旅への勉強会運営委員、紙さん来館。
      ホームページ検討委員会。
9月10日 競い合い助け合うコンサートに出席。
9月11日 第2回IAVI連続講演会「マレーシアの視覚障害者事情」。
9月13日 新年度留学生、講師打ち合わせ会。
9月14日 文京区同行援護説明会に出席。
9月15日 お互いさまネットワーク月例会に参加。
9月22日 ホームページ検討委員会。
9月25日 トケ・トスカーナ、チャリティコンサートに出席。
9月29日 マレーシア、ミャンマーの入国介助に出発。
10月2日 マレーシア、フザイファさん入国。ADL訓練開始。
10月3日 ミャンマー、コンテさん入国。2名の外国人登録申請。
10月4日 板橋中央病院にて眼科検診。
10月11日 日本語授業開始。
10月12日 筑波大学附属視覚特別支援学校にて教育相談。
10月13日 板橋区視覚障害者協議会主催のバスハイクに参加